Harmonium「L'heptade」(1976)ずいぶん前ですが、カナダのロックバンドである
アルモニウムのセカンドアルバムでエントリしたことがありました。このアルバムはその翌年に発表された彼らのサードアルバム。2枚組。2010年の最後に買ったレコードでした。前作の物語性を更に発展させ、ダブルアルバムにしてスケールも大きくなった本作。ここでかなりの集中力を発したのか、次にアルバムが作られたのは4年後。そしてそれがバンドとして最後のアルバムとなってしまいます。 そんなわけで、前作以上に力が入っている感じが伝わる作品です。
アルモニウムはカナダのバンドですが歌詞はフランス語。フォークサウンドでありながら壮大で感傷的な曲が多い彼ら… このアルバムは2枚組ですが、全編通して聴きたくなるような引き込まれる緻密な展開がロックアルバム離れしてる感じがします。雰囲気は
バークレイ・ジェームス・ハーヴェストに近いようで全然違うようでもあるのは、アルモニウムは既存のバンドサウンドでの構築にとらわれないところがあるからだと思います。本当にどこまでも雰囲気重視、という感じで、バンドでドカーンとくるのはほんの一瞬とかだったりするんです。ただでさえ人数の多いバンドで、こんなレコーディングしてたら参ってしまうんじゃないでしょうか。
そんな犠牲と引換に出来上がったアルバムは本当に壮大な仕上がりでして…どの曲が、というより全編通しての展開の骨肉が類を見ない自然さでつながっていて、文字通りの大作となっているのではないでしょうか…って、曲目を見ると最初は
「prologue」、最後に
「epilogue」とあるので、一つの大きな作品をつくろうという意図はバンドの中にもはっきりあったということですね。
そしてアルモニウムといえば
セルジュ・フィオリの独特な歌声で、高いのに低く響く物憂げボイスが泣けるという… もう一人のバンドの中心メンバーである
ミシェル・ノルマンドゥーの実に女性的で誠実そうな歌も異なる雰囲気ながらよろしです。
壮大といえば新年テレビ映画でやっていたサウンド・オブ・ミュージックですね。自分が小中学校のときは、音楽の授業でコレを見せられるのがセオリーでして(昔からそうなんですかね?)、でも授業時間が50分くらいなんで大抵エーデルワイス歌って少ししたくらいで時間になって最後まで見れないというあの映画。せっかく家庭教師とオッサンが和解したのになぁ、その後は?というのを皆思っていたと思うんですが、まさか一家で亡命するラストなんて、ドレミの歌のシーンとかだけ見てたら想像がつきませなんだ…。本当に日本では人気な映画で、ずっと前に21世紀に残したい映画とかいうNHKの番組でアンケート取っていて、2位だったと思います。1位は2001年宇宙の旅だったと思います。
それにしてもアマゾンでCDを見てみたら、定価でも結構高いんですねぇ…2007年に発売したもので、輸入盤なのに4000円超え…二枚組とはいえ高いっすね。




カナダオリジナル盤。ジャケはちょっとザラついた仕様です。
comme un fou
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